2015年 09月 02日
手。 |
「手当する」
文字通り手を当てて人を助ける人を知っている。
アメリカで働いていた消防署にTimというベテラン救命士がいた。
当時で60才に手が届くくらいだったのだと思う。
ほとんどの救命士が消防士にもなるのだけれど、
彼は徹底して救命士のみにこだわっていた。
Timは昔ベトナム戦争に救命士として行っていた。
ヘリコプターに乗って前線に行き、負傷者を乗せて治療をする。
そんな日々だったと話していた。
戦場ではどんなに沢山の薬があっても足りなくなる。
痛み止めのモルヒネもどんどん無くなる。
それでも大きな怪我でひどい痛みを訴える兵士は後をたたない。
もう使ってあげられる薬が何もない時に自然とTimがやったことがある。
それは怪我をした兵士の体の一部に手を当てて、
ゆっくりと話しかけること。
そうするとそれまで痛みでもがいていた兵士が、
落ち着いて行く。
「手当て」
僕ら消防署のクルーはこれを
「Tim's Magic hand」
(ティムの魔法の手)
と呼んでいた。
TImと一緒に働いていると
救急車の中でティムの魔法の手を実際に見ることがあった。
痛みで叫んでいる患者に近づきそっと手を添える。
すると本当に不思議なくらいにみんな落ち着き始める。
「大丈夫だ。俺たちが付いている。
深呼吸をして俺たちに任せて。」
そんな声がサイレンの合間に聞こえてくる。
ERに着き医師に患者を引き渡すときティムは患者に言う。
「お前は大丈夫だ。
負けるな。また会おうな。」
100キロを越える大きな体を揺すり大きな声で笑うのが彼の特徴だった。
ERから救急車に乗る前にタバコを吸うティムと
取り留めのない話をするのがとても好きな時間だった。
煙草を吸い終わると
「キム、署に帰って熱いコーヒーを飲もう。」
これもティムの決まり文句だった。
もう何年も前に仕事をリタイヤしたティム。
今のあの大きな体を揺すり、
どこかで笑っているんだろうな。
そして今でも疑っているのは
村長の名前「キミ」を本当に「キム」だと思っていたんじゃないかということ。
何年も一緒に働いていたのに。
キムじゃなくてキミだよ、ティム・・・・。

(写真は内容と関係ありません)
文字通り手を当てて人を助ける人を知っている。
アメリカで働いていた消防署にTimというベテラン救命士がいた。
当時で60才に手が届くくらいだったのだと思う。
ほとんどの救命士が消防士にもなるのだけれど、
彼は徹底して救命士のみにこだわっていた。
Timは昔ベトナム戦争に救命士として行っていた。
ヘリコプターに乗って前線に行き、負傷者を乗せて治療をする。
そんな日々だったと話していた。
戦場ではどんなに沢山の薬があっても足りなくなる。
痛み止めのモルヒネもどんどん無くなる。
それでも大きな怪我でひどい痛みを訴える兵士は後をたたない。
もう使ってあげられる薬が何もない時に自然とTimがやったことがある。
それは怪我をした兵士の体の一部に手を当てて、
ゆっくりと話しかけること。
そうするとそれまで痛みでもがいていた兵士が、
落ち着いて行く。
「手当て」
僕ら消防署のクルーはこれを
「Tim's Magic hand」
(ティムの魔法の手)
と呼んでいた。
TImと一緒に働いていると
救急車の中でティムの魔法の手を実際に見ることがあった。
痛みで叫んでいる患者に近づきそっと手を添える。
すると本当に不思議なくらいにみんな落ち着き始める。
「大丈夫だ。俺たちが付いている。
深呼吸をして俺たちに任せて。」
そんな声がサイレンの合間に聞こえてくる。
ERに着き医師に患者を引き渡すときティムは患者に言う。
「お前は大丈夫だ。
負けるな。また会おうな。」
100キロを越える大きな体を揺すり大きな声で笑うのが彼の特徴だった。
ERから救急車に乗る前にタバコを吸うティムと
取り留めのない話をするのがとても好きな時間だった。
煙草を吸い終わると
「キム、署に帰って熱いコーヒーを飲もう。」
これもティムの決まり文句だった。
もう何年も前に仕事をリタイヤしたティム。
今のあの大きな体を揺すり、
どこかで笑っているんだろうな。
そして今でも疑っているのは
村長の名前「キミ」を本当に「キム」だと思っていたんじゃないかということ。
何年も一緒に働いていたのに。
キムじゃなくてキミだよ、ティム・・・・。

(写真は内容と関係ありません)
by kimi0921cfd
| 2015-09-02 22:08
| 村長徒然日記
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