感環自然村の村長便り

避。

感環の子どもが2人。

この子達が立っているのはココ。

そう。

感環小屋の屋根、である。

これを見て危険！と叫びたい人もいるでしょう。

その通り。

危険である。

今の子ども達は危険を経験する機会が極端に少ない。火はだめ、刃物ダメ、川遊びはダメ、公園でボール投げはダメ、ダメダメダメ。

大人はダメと言うのが一番楽だから、すぐにダメと言う。ダメにならないような努力を、大人達は放棄している様に思えて仕方ない。

感環は危険と安全の境界線を見せてあげたい。

自分の目で見、肌で感じたら、危険の境界線が見えてくる様になる。そして自分で危険を回避出来る様になる。

大人が危険を子ども達から遠ざければ遠ざけるほど、子ども達は自分で判断しなくなる。

もちろん境界線を体験させてあげるには、周りの大人はスキルが必要になる。

だから大人は自分のスキルを上げる努力を怠ってはいけない。

大人はサボっていちゃダメなのである。

学。

感環みんなで学ぼう災。

この日は乾電池とチューインガムの銀紙で火をつけて、紙コップでお湯を沸かすプログラム。

災害時、身近にある物でやれる事が多いと、自分や他人を守る事が出来る可能性が高くなる。

この火の付け方にはなかなかコツが必要で、

子どもも大人も試行錯誤を繰り返す。

しばらくすると、あちらこちらで火がつき始めた。

紙コップの水を直火で沸かす。

この常識を覆す体験はとても大切。

固定観念が邪魔をするその上を行く。

この日はテレビ取材も入り、いつもと違う雰囲気もあり、子ども達も楽しそうだった。

みんなで学ぼう災、今年もまだまだ続きます。

恵。

ふらっと感環へ遊びに来てくれる奈緒さん。

子ども達と大の仲良し。

この時は感環ナイトハイクに来てくれた。

日を跨いで歩くイベントに参加してくれただけでなく、子ども達と雑魚寝で寝てくれるというプレゼント付。金メダリストという肩書きに左右されな自然体が、多くの人を魅了するのだと思う。

また遊びに来てくださいねー。

遡。

遡ること今年の1月。

1月1日に起きた能登半島地震。

縁あって七尾市の支援に入った。

関西にある複数のNPO法人から職員と学生を出してもらい、避難所のアセスメントを行った。

調査をしそれを石川県のデータベースに入力する。

この事業のコーディネーターとして関わる事になった始まりはここ。

それから半年目がスタートする今日、このブログを輪島市の拠点で書いている。

トレーラーハウスでの共同生活にも随分慣れた。

変わらず水は汲んできたポリタンクの水、トイレは仮設だけれでも全く問題ない。

輪島市では、地元のケアマネさんや相談員さんを中心に、全国から支援者が集まり全戸訪問を続けている。

仮設住宅や避難所で生活しながら、お手伝い下さる現地スタッフもいらっしゃり本当に頭が下がる。

なかなか復旧も進まない状況の中、住民の皆さんのご苦労は続いている。外部の人間としてやれる事を継続する、今はこれしかない。

再。

このブログを書き始めてもうすぐ15年になりそうなタイミングで、初めてこんなに長い期間『書かない』時間を持った。

ブログは他のSNSと違って、読みたいと思って下さる方がわざわざ見に来てくれる。

ありがたい事だ。

その中でブログの在り方や立ち位置を考える時間を持った事で何だかとてもすっきりした。

FacebookともInstagramとも違い、読みたい方が来て読んで下さる場にはこちらも本音で書きやすい環境でもある。

父がこのブログを眺め、遠くにいる愚息の近況をそっと確認していたという事を父亡き後に知り、なおさらこの場を大事にしたい気持ちになった。

少し遡りながら、また書いてみようと思う。